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2016.10.07更新

西武などの高級ホテル
都心で相次ぎ開業

 西武ホールディング(HD)や星野リゾートが都心で高級ホテルを相次ぎ開業した。高級感を打ち出し、日本を訪れるビジネス客の宿泊需要を狙う。インバウンド(訪日外国人)の拡大を背景にホテルの稼働率が上昇したが、足元では天井感も出てきた。富裕層を狙ったホテルの開業ラッシュが続くことで老舗や外資を含めたホテル間の競争が激しくなりそうだ。
 西武HD子会社のプリンスホテルはさきごろ、旧赤坂プリンスホテル(東京・千代田)の跡地で最高級ホテルを開業した。複合ビルの上層階である30~36階部分にホテル「ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町」が入る。

米大手と提携

 同社は米高級ホテル大手スターウッドホテル&リゾートワールドワイドと組み、スターウッドの最高級ブランド「ラグジュアリーコレクション」に加盟した。新ホテルは上層階からの眺めの良さが売りで、都心の景色を楽しめる。
 同社と組んだ狙いは約2100万人の巨大な会員組織を抱えるスターウッドの集客力だ。同業の米マリオット・インターナショナルはスターウッドを買収する方針を決めた。両社は株主の了承を得ており、両社を合わせると約7500万人の会員を抱え里世界最大のホテルチェーンが誕生する見通し。一方、日本勢は最王手の西武HDでも会員は約80万人にとどまる。
 実はプリンスと外資のとの提携は初めてではない。2013年には「ザ・プリンスさくらタワー東京」(東京・港)で、マリオットの高級ブランド「オトグラフ・コレクション」に加盟。2割弱だった外国人比率は加盟後、約5割に増え「欧米、アジア系の富裕層の顧客が飛躍的に伸びた」(西武HDの後藤高志社長)という。新ホテルも「予約は順調な滑り出し」としており、18年度に稼働率8割を目指す。需要に応じて料金設定は変わるが、正規料金は最も安い部屋で6万円、最高級の部屋で59万円だ。
 星のリゾートがさきごろ、東京・大手町に開いた「星のや東京」のコンセプトは「塔の日本旅館」だ。青森産のヒバの重厚な自動ドアを通り、1階で靴を脱いで上がる。その先には伝統的な日本旅館を現代的にアレンジした空間が広がる。
 地方の観光客で展開してきた同社にとって東京で運営する初めての旅館だ。金融機関が集積するビジネス街の中心に立地することで「世界の金融機関の経営幹部に使ってもらいたい」(星野佳路代表)と新たな需要を切り開く考えだ。
 客室は50平方メートルの「桜」(定員2人)など3タイプ。料金は1泊1室7万8000円(食事別)から。予約は今のところ「日本人需要が意外にも多い」という。

五輪見据える

 都心では訪日客の拡大を取り込もうとカナダのフォーシーズンズ・ホテルズ・アンド・リゾーツなど外資系が相次いで高級ホテルの開発計画を進めている。英大手インターコンチネンタル・ホテルズ・グループもANAホールディングスと日本国内で高級ホテルの展開を加速している。

投稿者: 松村税務会計事務所

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