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2014.10.03更新

大庄が制度刷新
優秀な人材確保

 居酒屋大手の大庄はパート・アルバイトの給与制度を刷新した。従来は店長などの判断で時給を上げてきたが、業務のレベルに応じて昇給する「能力給型」に切り替える。外食産業界の人手不足が深刻になるなか、評価基準と処遇を明確にしてアルバイトなどの能力や意欲を引き出すとともに、優秀な人材の確保につなげる。

評価の基準を明確に
時給最大500円上積み

 アルバイトの業務全般を料理や飲料を提供する「サーバー・ランナー」、飲料をつくる「ドリンク」、レジで精算や顧客の出迎え・見送りをたんとうする「レジ・アテンド」など5つに分類。それぞれの業務ごとに数十種類の評価項目を設定する。
 具体的にはドリンクであれば、「ビールサーバーなどが使える」「レシピを理解してしっかりつくれる」などを評価。サーバー・ランナーは「おすすめ商品を案内できる」といったことが対象となる。
 評価は2ヵ月に一度実施する。まず、アルバイトがそれぞれの業務について、項目別に自分ができたいるかどうかをマル、バツでで自己申告し、店長が評価。アルバイト本人と面談して擦り合わせる。最終的には各地区を統括する担当者が適正か確認する。
 各項目には重要度に応じて点数が割り振ってあり、それぞれの点数が60点以上なら、10点刻みで時給を10円ずつ上積みする。重要業務のレジ・アテンダントだけは同20円ずつ増やす。評価の翌々から時給に反映する。
 5つの業務がすべて最高レベルになると時給の上積みは300円。そのうえで、研修や面接を受けて一定の資格を満たすと店長の代理を務める「キャプテンクルー」に昇格。時給はさらに200円高くなり、当初より500円上がることになる。ベースの時給は店舗ごとに異なる。
 同社は全国で「庄や」や「日本海庄や」などを運営しており、勤務するパート・アルバイトの勤務状況を判断して時給を上げてきた。新制度では、店長はこれまで以上にアルバイトを育てる能力が求められ、店長自身の成長にもつながると期待する。
 さらにアルバイトは、いったん辞めても半年以内であれば同じ資格で勤務できる。他店に移っても有効で、働き方の多様化に対応する。
 人手不足が目立つ外食業界でも深夜勤務の多い居酒屋業界は深刻だ。大庄は労働環境の改善のために2014年8月期に50店を閉鎖し、営業時間も見直している。新人事制度の導入で店舗の魅力を一段と高め、営業力の底上げにもつなげたい考えだ。

投稿者: 松村税務会計事務所

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