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2013.02.07更新

・ 帳簿で不正がない事を証明した
 16世紀末の日本では、豊臣秀吉が天下統一を果たします。秀吉は、石田三成など算術に優れた者を高く評価したといわれています。
 長束正家もその一人で、もとは織田信長家臣の丹羽長秀に仕えていました。
 長秀の死後、嫡男・永重が軍律違反を理由に、秀吉に領地の大半を没収され、さらに、財政上の不正を疑われます。しかし、正家が帳簿を証拠として差し出し、疑惑を晴らしたそうです。
 これをきっかけに、正家の算術能力を評価した秀吉は、彼を豊臣家の直参に取り立てます。正家は、豊臣家の直轄地の管理や太閤検地などを任されたほか、九州征伐や小田原征伐では兵糧輸送などで活躍しました。
 後に、豊臣政権の実務を担う五奉行の一人として財政を任されるなど、帳簿の力で出世した武将です。

・何よりもまず帳簿を守れ!
 江戸時代の商人たちも、帳簿を大切にしていました。
 大阪商人が使っていた帳簿は、紙質が強靭な石州和紙でつくられていました。
 また、江戸商人は、火事が起きると、「何よりもまず帳簿を守れ」といって、真っ先に帳簿を油紙に巻いて、井戸の中に放り込んでから逃げ出したそうです。
 たとえ家屋敷が焼け落ちても、帳簿が残れば、商売を続けることができるからです。
 江戸商人にとって、帳簿はそれほど大切なものだったのです。

投稿者: 松村税務会計事務所

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